Ascend by Ciriumのアドバイザーが、2022年のISTAT Americasカンファレンスで、機材、利用率、価値に関する最新の調査報告を提供しました。航空業界がパンデミックによる市況悪化から抜け出そうとする中、機材と利用率の概要は以下の通りとなっています。さらに詳しい情報については、アドバイザーへのご相談をリクエストするか、またはこちらのフォームに入力してCiriumのフリート・機材価値データをご覧ください。
ISTAT Americas:商用機材の概要
世界で稼働中の商用機材の数は現在、2020年1月時点の90%近くにまで迫っています。これはつまり、パンデミック前の90%の実績になっているということです。しかし、ワイドボディ機の回復は引き続き遅れており、同月比で20パーセンテージポイント以上低くなっています。2022年2月末、追跡されたワイドボディ機の1日あたりの稼働機数は、その26ヶ月前の65%の水準でしかありませんでした。さらに、最近の東南アジア各地における新型コロナウイルスの感染拡大や、ウクライナ紛争による一部路線の運航停止により、国際線とそれに伴うワイドボディ機利用の回復が、より一層遅れてしまっています。
ワイドボディ機については、同様に駐機保管中の数も増えてしまっています。稼働実績を伸ばしつつあるものの、そのペースが他の機種と比べて遅くなっているのです。リース会社は今、比較的規模の大きい機材在庫を手元に抱えています。
駐機保管されているワイドボディ旅客機数の月ごとの推移
ナローボディ機のトレンド
一方、ナローボディ機は、より力強い回復ぶりを見せています。最新のCiriumのデータでは、追跡された世界のナローボディ機の1日あたりの平均稼働数は、パンデミック前の水準よりわずかに13パーセンテージポイント低い程度にまで回復していることが示されています。この回復基調を牽引しているのはアメリカで、1日あたりの稼働水準の落ち込み具合は、2019年との比較で1パーセンテージポイント以内の範囲に収まっています。1時間あたりの稼働数でみても、減少水準は4パーセンテージポイント以内の範囲です。
ここ2年間で利用率が減少したにもかかわらず、退役したナローボディ機はごくわずか(2021年は300機)でした。現行機材の保管在庫は、主に高機齢の機材で構成されています。
ビジネス航空
ビジネス航空分野については、また違った動向が見られます。2021年初頭、ビジネス航空が再び活発化し始めました。ここ12ヶ月間のビジネス航空便の出発回数は、パンデミック前の水準を上回っています。
機材の価値とリース料
ISTAT(国際輸送航空機貿易協会)の市場分析には、機材需要、供給の動向、価格設定要因についての詳細なトレンドデータが含まれていました。さらに深く知りたい方は、Ascend by Ciriumチームへのご相談をリクエストしてください。
また、現在の新規・中古機材の価値範囲を理解するために、Ascend by Cirium Aircraft Value Guideをダウンロードすることもできます。
航空会社のフリートデータ
Ciriumは極めて広範囲な機材データを有しており、機材の所有権、機材構造から稼働状況、価値に至るまで、あらゆる要素を追跡しています。詳細情報を知るためのデモをリクエストしてください。