アジア太平洋地域最大の航空会社は?
広大なアジア太平洋地域に拠点を置く航空会社の中で最も規模が大きいのは、中国南方航空です。以下の分析では、座席キャパシティ(座席数)を基準に航空会社をランク付けしていますが、中国南方航空はこの基準にとどまらず、有効座席キロ(ASK)やフライト出発回数といった他の測定基準でもトップとなっています。このリストでは、他の中国系航空会社も数多くランクインしています。注目すべきは、インドのIndiGoが、今やアジアで3番目に大きな航空会社に位置付けられていることです。日本の大手航空会社2社、そしてインドネシアのライオン・エアもトップ10入りしています。
この分析では、航空会社ごとの数値に基づいてランク付けしています。しかし、中国南方航空と厦門航空は、実際は同じグループ内の企業です。同様に、中国国際航空は、深圳航空と山東航空の両方を支配下に置いています。これについては、ほかにもカンタス航空とジェットスター航空との関係や、エアアジアとその複数の関連会社との関係などが例として挙げられます。ここでは分かりやすくするため、単に航空会社のIATAコードを基にランク付けしています。それでも、Cirium Diioのユーザーは、独自のグループ分けを簡単に行うことができます。毎週の「On The Fly」分析の際、私たちがよく行っている方法です。
このランキングは、座席数ではなくASKでランク付けすると、もう少し違った印象になります。例えば、シンガポール航空は長距離路線が多いため、数ランク上位に表示されます。ASKのランキングでは、エミレーツ航空やカタール航空などのペルシャ湾岸系航空会社や、大韓航空、キャセイパシフィック航空、タイ国際航空といった馴染みのあるアジア系ブランドもランクインしています。アジア太平洋地域発着のASKに基づいてランク付けすれば、トルコ航空もトップ20に入るでしょう。
また、以下に示したのは2019年のキャパシティ水準との比較であり、それによって、どの航空会社が依然としてパンデミック前よりも規模が小さくなっているかが強調されています。しかし、現在の今年4~6月期(今年第2四半期)だけを見て、2019年の同四半期と比較すると、ほとんどの中国系航空会社の座席キャパシティが、現在はプラス傾向になっていることが明らかになります。以下の表に示されているように、今年5月までの12ヵ月間には、数多くのアジア系航空会社の市場がまだ閉鎖されていたり、大きく制限されたりしていた時期が含まれています。
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