航空会社の今年第3四半期の主な成長市場は?
最近の当社の「即時分析」の投稿では、現在と2019年の状況を比較するケースが多いです。もちろんそれは、新型コロナウイルスによる世界的パンデミックが始まり、やがて終焉に向かう中で、世界がどのように変化してきたかを実感してもらうことが目的でした。しかし今、アジアはまだにせよ、世界の多くの地域の航空輸送量が力強く回復し始めてから、1年以上が経過しています。というわけで、この7月から9月にかけての四半期の状況について、今度は2022年の同四半期と比較してみることにしましょう。
下の表は、世界で利用の多い上位100空港について、第3四半期の総予定座席数を基にランク付けしたものです。これらの空港は、ここ1年間の成長率(いくつかのケースでは縮小率)に基づいて分類されています。
際立っているのはアジアの回復ぶりで、これは昨年末か、場合によっては今年初めに始まったばかりの傾向です。以下の上位13空港はすべて、東アジアに位置しています。東アジア以外では、ベンガルールが成長率でトップとなっています。これはIndiGo、エア・インディア、そして新規参入のAkasaといったインド系航空会社が、多くの座席キャパシティを新たに加えたことが要因となっています。テルアビブでは、昨年、ウィズエアー(Wizz Air)やトルコのペガサスなどの格安航空会社が寄与したこともあり、座席数が大幅に増加しました。サンパウロのコンゴーニャス空港は、スロット(発着枠)の拡大を通して座席数を増やしました。
一方、いくつかの主要空港では、今年第3四半期は昨年同期よりも利用が減少することになりそうです。メキシコ・シティ国際空港はその一例で、格安航空会社のボラリス(Volaris)とビバアエロブス(VivaAerobus)が同空港の利用規模を縮小し、他のメキシコ市場で集中的に利用を増やしています。モスクワの主要空港は、ロシアのウクライナ紛争の影響を受け続けています。Flyrの破綻の影響を受けたノルウェーのオスロと、アメリカン航空が運航を縮小したニューヨーク・ラガーディアも予定座席数が減少しています。
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