東京からの主な就航先は?
航空業界にとって、東京は日本の首都という以上の意味があります。東京は世界最大規模の航空市場なのです。CiriumのDiioが提供するスケジュールデータによると、東京はこの4~6月期に、ロンドンおよびニューヨークに次ぐ座席数を提供しています。このデータにはその地域圏内の全空港が含まれます。つまり東京の場合は、成田(主に国際線)と羽田(国内線が多いが近年は国際線が増加傾向にある)です。
これら2つの空港を合わせた座席数は、現在も、2019年の水準より約10%少ない状況にあります。この減少率が高いのは成田で、ここを出発する便の座席数は第2四半期の段階で4年前の27%減という状況にあります。つまり、国際線の回復が遅れているということです。羽田の座席数の減少率はわずか2%にすぎません。
東京発の国内線を提供しているのは、主に全日空と日本航空です。どちらにもLCCがあり、全日空はピーチとスカイマークに出資しており、日本航空の傘下には春秋航空日本とジェットスター・ジャパンがあります。第2四半期の座席数で見た日本以外の航空会社のトップは、全日空の提携先であるユナイテッド航空です。
その他にも、キャセイパシフィック航空、アシアナ航空、大韓航空、台湾のエバー航空、中華航空などが座席数の上位にあります。また、日本航空が打ち出した新しい国際線LCCであるZIPAIRも座席数を伸ばしつつあります。ZIPAIRは北米にも就航しています。一方で、エアロフロート、エジプト航空、イベリア航空などは2019年には東京に就航していましたが、現在は路線を廃止しています。新たに参入した航空会社としては、ウエストジェット航空、エルアル航空、ヴァージン・オーストラリア航空があります。
以下は、距離の指標となる有効座席マイルを基準にした、東京からの就航先ランキングです。ロサンゼルスはここでトップに位置しているだけでなく、パンデミック以前からもキャパシティを拡大させています。東京―サンフランシスコ間も同様です。さらに、ホノルルも注目に値します。現在はパンデミック前と比較して3割減という状態ですが、パンデミック前にはハワイは日本からの旅行先のトップに位置していました。
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