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Japan map showing air routes

即時分析, 航空機業界の動向予測

即時分析:日本にとって最大の海外航空市場は?

June 8, 2022

世界で最も活発な航空市場の一つである日本に注目

Cirium Analysis - on the fly

日本にとって最大の海外航空市場は?

航空市場の活発さの点でそれぞれ世界第2位と第3位に躍進した中国とインド(予定座席数でランク付けした場合の第1位はアメリカ)には、当然ながら注目度が高まっています。この二つの国に比べればあまり注目されていませんが、数多くの航空会社にとってなお重要なランキング4位の市場があります。それは日本です。コロナ禍前には有力な観光目的地だった日本は、ビジネス目的の渡航の重要な目的地でもあります。アメリカ、中国に次いで世界第3位の経済大国として、レジャー目的とビジネス目的の両面において、高いアウトバウンド旅行の需要を有しています。

アメリカ、中国、インドとは異なり、日本の国際線航空会社は全日空と、やや小規模なライバルである日本航空の2社しかありません。両社ともに、豊富な国際線路線網を誇っており、それが大規模な国内路線網を補完しています。また、両社はグループ企業の格安航空会社も運営しています。

日本市場は、ユナイテッド航空デルタ航空エア・カナダ、そして何より日本人観光客に依存している(また、日本航空と密接に協力している)ハワイアン航空などの北米系航空会社にとっては、大きな存在となっています。

格安航空会社を含めた東アジアのほとんどの航空会社は、日本を戦略的市場と捉えています。ヨーロッパの航空大手3社(ルフトハンザグループエールフランスKLMIAG)はすべて、SASフィンエアーのような他の小規模なヨーロッパ系航空会社数社と同様に、日本行きの路線を運航しています。日本は、ペルシャ湾岸諸国、そしてオーストラリアやニュージーランドの航空会社にとって重要な市場です。その他の例としては、トルコ航空アエロメヒコ航空エア・インディアも、日本の首都・東京に運航する航空会社です。ロシアのアエロフロートも、ウクライナ紛争前には日本路線を運航していました。

下のデータは、どの国の市場が、日本との旅客航空路線が最も充実しているかを示しています。最初の数字(座席数とASKの両方)は2019年、つまりコロナ禍の影響を丸一年受けなかった最後の年のものです。現在の四半期(2022年第2四半期)のランキングも示されています。中国が現在、ランキングの下位に位置しているのは、進行中の新型コロナウイルス関連の制限によるものであることに注意してください。アメリカは現在、日本にとって圧倒的に最重要な海外市場です。しかし、これらの数字は、東アジアの渡航制限が緩和され、2019年当時の状況におそらく戻っていく中で、変化する可能性があります。

Chart showing Japan’s largest foreign airline markets, June 2022
Source: Diio by Cirium, data from May 16, 2022.

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