旧正月のキャパシティのトレンド
航空会社のたいていの市場では、第1四半期は年間を通じて最も軟調になる時期にあたります。しかし中国では、第1四半期が旧正月(今年は2月1日)を迎える時期にあたるため、ピークシーズンとなります。下の赤い棒グラフを見ると分かる通り、中国における航空会社のキャパシティは、パンデミック前の2019年の水準にはまだ戻っていません。
とはいえ、それは単に、中国のほとんどの国境が閉鎖されたため、国際線の需要が冷え込んだことによるものです。国内線のキャパシティだけは記録的な数字となりそうです。本四半期に計画される座席数は、2019年同期と比べて17%多くなる見込みです。本四半期後半には、中国が国境を開放する可能性があり、そうなると各航空会社は、国内線から国際線へのキャパシティのシフトを加速させることになります。それでも、1月25日の段階では、以下のような状況となっています。
誤解のないように言えば、このことは、需要増に対応してキャパシティを増やしている中国系航空会社にはあてはまりません。これがあてはまるのは、少なくとも損失は抑えることができるよう、国際線から国内線へと機材を再配備している航空会社です。例えば、中国国際航空は12月、国内線の座席の65%しか満たせませんでした。このロードファクター(有償座席利用率)は、2019年同月には80%でした。
Diio by Ciriumのより詳しいデータが示すように、中国系のほぼすべての主要航空会社は本四半期、記録的な水準のキャパシティを保持することになるでしょう。顕著な例外の一つは、パンデミック前に成長を続けていた海南航空です。同社は後に、重大な債務危機の中で事業が縮小し始めました。
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