レレックス傘下の航空情報分析企業 シリウム (Cirium)は本日、旅行情報技術の新興企業である ミガコア (Migacore)の買収を発表しました。ミガコアは、先進的な機械学習（ML）手法をオンラインデータソースに適用して、乗客需要の変化を事前に把握する上で航空会社の役に立つことを実証した企業です。
ミガコアはこれまで、ルフトハンザ航空やシンガポール航空など、世界有数の先進的な航空会社と協力して、オンラインニュース、検索、ソーシャルメディア、イベント、展示会などのデータを解析し、現実世界の旅行需要の予測に役に立ち得るシグナルを得るための取り組みを行ってきました。
航空路線での一連の試験運用が成功して後、ミガコアのチームと技術がシリウムの一部となることで、こうした能力の拡大が促進されます。ミガコアのチームは、シリウムのデータや資源のみならず、世界の航空業界における当グループの商業的リーチも活用できるようになります。
従来、航空需要モデルを構築する上で中心となっていたのは、現在の予約状況を過去の傾向と比較し、最適な料金水準でフライトの予約が埋まるようにチケット価格を上下させることをとしてされていました。このモデルを向上させるべく既に検索データの導入に取りかかっていましたが、新型コロナウィルスの影響で前例のないフライト急減を受けて、取り組みが加速されました。
シリウムのケビン・オトゥール最高戦略責任者（CSO）は、次のように述べています。「航空業界はしばらく前から需要データの新しい情報源を試験的に導入しましたが、新型コロナウィルスの影響により導入が必須のものとなりました。今日、過去の予約パターンは事実上、現在の需要の指針にはなりません。」
「新しい需要シグナルを見いだそうとしているのはミガコアだけではありませんが、ミガコアはまさに抜きん出ています。これまでミガコアと協力した航空会社は、収益管理をめぐって高度に自動化されたワークフローについて、ミガコアのチームがその理解と統合の作業に時間をかけてきた様子に感銘を受けました。そして当社も感銘を受けました。」
ミガコアの最高経営責任者（CEO）で共同設立者のアブヒア・コルハトカーは、次のように述べています。「当社の予測機能をシリウムのポートフォリオに統合すれば、市場で以前から求められていた新しいモデルが前進することになり、航空会社はどれくらいの人が旅行する意思があるかついての予測を向上できます。そのことは市場の需要と航空会社からのオファーをより適切にマッチさせることにつながり、旅行者と航空会社の双方に利するはずです。」
今後、シリウムブランドの既存サービスを拡張し、同様の予測機能を航空業界の顧客に加え、航空産業、航空機ファイナンスなどの業界に提供していく計画です。
シリウムについて
Cirium®は航空分析の情報源として世界で最も信頼されています。強力なデータと最先端の分析を提供し、幅広い業界関係者をサポートしています。航空会社、空港、旅行会社、OEM、金融機関が業務を最適化し、十分な情報に基づいた意思決定を行い、収益増大を加速させるために必要となる明瞭性とインテリジェンスを提供しています。
Cirium®はRELXの事業であるLexisNexis® Risk Solutionsの一部であり、専門家およびビジネス顧客向けに情報をベースとした分析と意思決定ツールを提供しています。RELX PLCの株式は、ロンドン、アムステルダム、ニューヨークの各株式市場において、以下のティッカーシンボルを使用して取引されています。ロンドン：REL、アムステルダム：REN、ニューヨーク：RELX
詳しくは、LinkedinでCiriumをフォローしていただくか、ウェブサイト（cirium.com）をご覧ください。
メディアに関するお問い合わせ：media@cirium.com
ミガコアについて
ミガコアは機械学習の専門家が設立して築いた技術新興企業であり、航空会社向け事前需要予測機能の提供に傾注しています。ミガコアは、IAG のハンガー51プログラムに参加した初期新興企業のうちの1社であり、IATAとシリコンバレーのプラットフォームであるプラグ・アンド・プレイが主導するプログラムAccelerate@IATAを修了しており、シンガポール航空のKrisLabスキームに参加した初期新興企業のうちの1社でもあります。ミガコアの革新成果は、ATPCOのElevateイベントの2019年の回および2018年の回、応用機械学習デー（AMLD）2020、アントレプレナー・ファースト2017、NDR – 人工知能カンファレンス2018を含む主要業界イベントで大きく紹介され、プラグ・アンド・プレイの2020年の要注目新興企業11社に選ばれています。
