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航空業界のグリーンウォッシュ対策:透明性が高く正確な排出量測定を追求する


欧州委員会による最近のグリーンウオッシュ対策をご紹介します。

JIm Hetzel
Director of Product Marketing
Wilson Caulfield
Head of Sales, EMEA

欧州委員会が発表した2024年4月30日付プレスリリースによると、同委員会はこのほど、いわゆるグリーンウォッシュ(環境配慮を装って誤った印象を与えること)を行った航空会社20社に対し、環境に関する不当な宣伝行為を働いたとして断固たる措置を取りました。このリリースには、「欧州委員会および各国の消費者保護当局は、誤解を招くグリーンウォッシュを行った航空会社20社に対する措置を開始した」と記されています。これらの航空会社は、自社の環境への取り組みについて誇張したり、虚偽の説明をしたりすることで、消費者や利害関係者に誤解を与えていたことが判明したのです。この厳しい対応は、規制当局による監視を強化するとともに、航空業界が温室効果ガス排出量について、透明性のある客観的な測定方法を採用することが急務であるという現状を浮き彫りにしています。

グリーンウォッシングが意味するもの

グリーンウォッシュは航空会社の評判を落とすだけでなく、社会的信用や投資家からの信頼も損ないます。そのような行為は、持続可能性への真っ当な取り組みを阻害します。財政的、法的な影響も甚大になる可能性があります。2050年までに排出量実質ネットゼロの目標を達成しなければならないという重圧が高まっている航空業界にとって、深刻な結果を招くのです。効果的で信頼のある気候変動対策は、正確なデータと透明性のある報告を提出できるかどうかにかかっています。

独立した監視システムの必要性

こうした問題に対処し、すべてのステークホルダーからの信頼を醸成するために、航空業界は、信頼度が高く科学的に正確な排出量データを保証するような独立した監視システムを持たなければなりません。それは、以下のような要素を有するシステムです。

  • 透明性を高める:ステークホルダーが信頼し得る、検証可能で科学的根拠に基づいたデータを提供する。
  • 法や規制の遵守をサポートする:罰則を受けないために、国際的な基準や規制に沿うようにする。
  • 投資家からの信頼を得る:持続可能性に真の貢献を果たし、環境意識の高い投資家を惹きつける。
  • 顧客からの信頼性を高める:航空会社の環境に関する戦略が合法的でインパクトのある内容であることを顧客に確信してもらう。

自主性のある正確なフライト排出量の算出に重点を置く

Ciriumは、信頼と独立性のあるデータ分析を通じて、2050年までのネットゼロ達成という目標に向けて業界を後押しすることに全力を注いでいます。このミッションをサポートするべく、Ciriumは高度な方法論であるEmerald Skyを開発しました。これはデータ、分析、革新的な手法を統合し、CO2の飛行時の排出量と飛行時に予測される排出量の両方について、比類のない精度で測定するものです。

大雑把な推定や仮定に依存する従来の炭素計算法とは異なり、Emerald Skyは、最先端の技術と独自のデータを駆使して、航空機の燃料消費量とCO2排出量を正確に計算します。これにより、現在および将来の気候変動規制を満たすために必須となる、より正確なフライト時の排出量の報告を確実に行うことができます。

CiriumはEmerald Skyを通して、環境に関する誓約を達成するために必要な正確さと透明性を業界に提供することを目指しています。

業界を前進させる

航空会社の使命とは、単にCO2排出量削減への意欲を表明することだけにとどまりません。今こそ、環境への影響と対応策の策定を自らの問題として捉え、科学的裏付けのある具体的な成果に向けて取り組む時なのです。

グリーンウォッシュに対処し、堅牢な排出量モニタリングシステムを採用することは、単なる規制要件ではありません。航空関連業界の持続可能な未来を構築するために不可欠な要素なのです。私たち航空関連業界の環境保護に関する主張が、私たちの航空機と同じように空高く飛躍できることを証明するために、共に努力しましょう。

ぜひCiriumにお問い合わせください。温室効果ガスの排出量を客観的かつ科学的に測定する正確無比な方法をお伝えいたします。Ciriumのソリューションは、持続可能性への取り組みの透明性、信頼性、そしてグローバルなネットゼロ目標との整合性の実現を保証します。

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