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航空会社の定時運航実績の改善が排出量削減につながる


Ciriumによる先駆的なEmeraldSkyの排出量測定法を通じて、航空会社の定時運航実績(OTP)とフライト排出量の削減との間に密接な関連性があることが明らかになりました。

Andrew Doyle
Senior Director – Market Development
Cirium

航空ファンにとって、緻密に組まれた運航スケジュールほどエキサイティングなものはありません。しかし、飛行機で時間通りに移動することが、気候変動との闘いに本当の変化をもたらすとしたらどうでしょう?Ciriumによる先駆的なEmeraldSkyの排出量測定法を通じて、航空会社の定時運航実績(OTP)とフライト排出量の削減との間に密接な関連性があることが初めて明らかになりました。この革新的な分析法は、スケジュールの信頼性がいかに持続可能な飛行の実現に直接貢献できるかを示す上で非常に画期的です。

EmeraldSky はありふれた排出量測定法ではありません。これは、各フライトのCO2排出量を推定する際に、さまざまな変数の配列を考慮に入れる高度なツールです。航空機のタイプやエンジンのシリーズから、ウィングレットのデザイン、旅客や貨物のペイロード(有償搭載量)、さらには機体の機齢に至るまで、すべてが因子として織り込まれています。重要なのは、EmeraldSkyにはゲートや滑走路の時間などのリアルタイムデータも含まれており、飛行機がタキシング(地上走行)や飛行に費やす時間を正確に記録できるという点です。この高い水準の精度により、EmeraldSkyは従来の距離ベースの排出量ツールとは一線を画しています。

なぜそれが重要なのでしょうか?それは、機材が空中や地上にいる時間は燃料燃焼に直接関係し、それゆえにCO2排出量にも影響するからです。

Ciriumによる分析は、OTPと排出量のトレンドの関係を追跡することで、フライトのあらゆる段階における効率化が、乗客にとっての利便性向上だけではなく、航空関連業界の環境フットプリントの削減にもつながることを明らかにしました。

Ciriumは、短距離のメインラインフライト(1,500km未満)の運航数量が多い空港ペアを分析し、2019年7月から2024年7月までのデータを比較しました。そして、OTPの改善が平均飛行時間と排出量の大幅な削減と一致した8路線を特定しました。一方、9路線は区間時間(セクタータイム)の延長、排出強度の増加、OTPの低下を示しました。

この分析結果からは、航空交通管理(ATM)における非効率性に対処することの重要性が浮かび上がります。例えば、ヨーロッパ本土上空の国家管理空域の統合が遅々として進まないことは、ボトルネック(障壁)としてよく知られています。そのような非効率性は、燃料消費と排出量を増加させるだけではなく、航空会社のOTP改善能力をも制限することになります。この種の課題を解決できれば、環境と運航実績の双方に好影響をもたらす可能性があるのです。

このことは航空業界のステークホルダーや業界リーダーにとって、オペレーショナル・エクセレンスがいかに持続可能性の目標と合致しうるかを示す説得力のある証拠となります。OTPを改善することは、乗客の満足度を高めるだけでなく、飛行機利用をよりスマートに、より環境に優しく、さらには地球の未来にとってより良いものにすることでもあります。CiriumのEmeraldSkyは、この重要な関係性を深く理解する道を開き、より持続可能な空を目指す過程において一分一秒が重要であることを証明しました。

 OTPの改善でCO2強度が低下

(有効座席キロあたりの排出CO2のキログラム)2024年7月と2019年7月の比較(選択された運航ルート)

CiriumのEmeraldSkyが航空業界の環境保護推進とクリーン化を可能にする方法について詳しく知るには EmeraldSky Aircraft & Flight Emissions をご覧いただき、当社の専門家との面談をご予約ください。

レポートのハイライト

  • デルタ航空が4年連続でCiriumのオペレーショナル・エクセレンスのプラチナ賞を受賞
  • アエロメヒコ航空がグローバル部門で最も定時運航率の高い航空会社に認定される
  • 発表された地域のリーダー企業:デルタ航空、コパ航空、イベリア・エクスプレス、日本航空、フライサフェアが最優秀賞を受賞
  • ボゴタ・エル・ドラド国際空港がCiriumの初のプラチナ空港賞を受賞
  • リヤド・キング・ハリド国際空港、2024年度「最も定時運航率の高いグローバル空港」に選出
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